終生飼育=最後まで自分で飼うこと、ではない
〜「最後まで飼う」より「最後まで守る」〜
2022年9月3日は私の最初のうさぎ・ごんたの命日です。あれから4年が経ち、環境が変わっていく中で私の考えもアップデートされていっています。うさぎの飼育10年目にはいり、私がいま考える「終生飼育」についてまとめてみました。
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はじめに
まず、はじめに。
「終生飼育」は、目指すものだと思う。
うさぎは環境の変化に弱く、信頼関係を築くにも時間がかかります。また、適切に飼育するためには専門的な知識が必要であり、病気や怪我をすれば医療費の負担も大きくなります。だからこそ、できる限り最期まで自分の手で飼育したい。それが、うさぎを家族として迎えた人の自然な気持ちだと思います。
ただ、私は「終生飼育」を、何があっても一人で最後まで飼育し続けることとは解釈していません。なぜなら、人の人生には、自分の意思や努力だけではどうにもならないことが起こるからです。病気、怪我、事故。明日、自分がうさぎのお世話をできなくなる可能性は、誰にでもあります。
だから私は、終生飼育とは「うさぎが最後まで安心して暮らせることを最優先にすること」なのではないかと思っています。
そのためには、自分が飼育できなくなった場合のことも、元気なうちから考えておく必要があります。単なる「緊急時の預け先」を探しておくという話ではありません。自分と一緒に、そのうさぎを守ってくれる人をつくっておくこと。いわば、「共同で飼育できる人間を確保する」ということです。
人の人生は、不確実です。
自分が明日、飼育できなくなるかもしれない。だからこそ、もし自分に何かあったとき、うさぎが困らないように、あらかじめ次の手を考えておく。そして、そのための人間関係や環境を自分やうさぎが元気なうちから作っておく。
具体的には、
- 普段から、そのうさぎの生活を知っている
- 飼育方法や食事、性格、病歴などを共有している
- 緊急時にお世話を頼める
- 必要であれば引き取ることができる
- 普段から、その人とうさぎの間に良好な関係がある
こうした関係を、何かが起きてから急いで作るのではなく、何も起きていないときから築いておくことが大切なのだと思います。
この考えに至った理由
私がこんなふうに考えるようになったのには、理由があります。
めいです。私は、めいの里親です。
めいは私の家に来る前、動物病院に半年間預けられていました。半年です。「半年も動物病院に預ける」という選択をしたことに、私は当時の飼い主さんの愛情と執念を感じました。それだけ長い期間、めいの命を守ろうとしていた。簡単にできることではありません。でも、人生は、気合いや気持ちだけではどうにもならないことのほうが多い。私はめいの飼い主さんを見ていて、「愛情が足りなかった」のではなく、「仕組みが足りなかった」のではないかと思いました。どれだけ愛情深く育てていても、どれだけ「この子を最後まで自分が守る」と思っていても、自分自身に何かが起きれば、それまで築いてきた飼育環境を維持できなくなることがあります。それは、誰にでも起こり得ることです。そして、愛情深い飼い主ほど、「自分が最後までやらなければ」と、一人で抱えてしまうこともあるのではないでしょうか。それが、終生飼育のひとつの罠なのかもしれません。
終生飼育を「一人で抱えること」にしない
私は、自分で終生飼育できるようにすることを目指したい。でも同時に、「もし、それができなくなったらどうするか」も考えておきたい。終生飼育ができなくなったから「悪」なのではありません。病気になった人を責めることも、事故に遭った人を責めることもできません。大切なのは、そこで終わらせないこと。自分が飼えなくなったときに、うさぎの生活まで終わらせないこと。その子を守るためなら、自分が飼い主であり続けることすら手放す。そんな選択肢があってもいいのだと思います。飼い主であることに固執するよりも、その子が安心して生涯を過ごせることを優先する。それもまた、うさぎを家族として迎えた人の責任なのではないでしょうか。
「最後まで飼える人」ではなく、「最後まで守れる人」に
私たちが考えなくてはいけないのは、「終生飼育ができなかったらどうしよう」ということだけではないと思います。考えておきたいのは、「何かあったとき、この子が最後まで安心して暮らすためには、何が必要だろう」ということ。
自分が元気なうちに、人との関係をつくる。
飼育方法や病歴を共有する。
うさぎと、その人との関係を築いておく。
そして、自分に何かあったときにも、その子の生活が途切れないようにしておく。
終生飼育とは、「自分が最後まで飼い続けること」ではなく、「うさぎが最後まで安心して暮らせる環境を守ること」なのではないか。私はそう考えます。
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