↑この動画の内容と、ほぼ同じ内容で文章は構成されています。
<プロローグ>
2021年5月末日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんたについての記述です。
発症前は極普通の元気いっぱいのうさぎでした。唯一、他のうさぎさんがしてないことと言えば、ラビットホッピングで観客の前で跳んだり跳ねたりしていたことでしょうか。さまざまな芸を覚えさせて毎日楽しく暮らしていました。また、「こうた」という名前のうさぎとの暮らしをしていました。初めこそはケンカばかりでしたが、今はそこそこの仲良しになったところでした。
<ごんたについて>
ごんたは2016年6月25日生まれ。発症した2021年は誕生日を迎える前でしたので4歳でした。種類はホーランドロップ。体重は1600g前後。非常に温厚で優しい性格です。好き嫌いはあまりなく、なんでもがっついて食べては、喉に詰まらせたりするあわてん坊な一面もありました。
<発症前の様子>
2021年5月28日。
19時00分。仕事から帰宅し、ごんたの部屋んぽの時間。楽しそうに遊んでいました。
20時00分。いつもどおり夕ご飯を食べました。食餌内容は、ペレット10g、セロリ、ブロッコリースプラウト、キャベツ。いつもと変わらないペレットと野菜3種盛りです。
20時30分。ごはんを食べ終わったので、ケージにごんたを戻しました。いつもはそのまま腹這いになって、食後の休憩をまったりとっています。しかし、この日は何度も体をよじって、居心地が悪そうに何度も姿勢を変えていました。私は「お腹痛そうだな」と警戒しました。
21時30分。お腹の張りは特になく、おしっこも確認。胃拡張ではなさそうです。
22時00分。何度も姿勢を変えるのは変わらず。常備していたプリンペランMIXを飲ませました。
22時50分。おしっこを確認しました。
2021年5月29日。
0時45分(深夜)。かなり耳が冷たくなっていました。体を温め、ずっと体をなで続けました。
1時、2時、3時になってもケージ外のトイレから動きません。ずっと体を温め、なで続けました。
8時00分。いつもの朝ごはんの時間。とりあえず、ペレットを出してみました。一口だけ自分から食べましたが、その後固まってしまいます。
8時15分。プリンペランMIXを飲ませました。その後、アクアライトを入れた水をお皿で出すと、少し飲みました。体温も少しだけ回復してきていました。
9時00分。また体温が下がっていました。排泄物の確認ができません。
この時点で、最終のおしっこが昨日の10時50分、うんこが夕ご飯前となっていました。
朝一番で病院へ連絡し、診察してもらいました。
かなりの脱水症状が認められる。胃は張ってないが痛かっただろう。呼吸数多く、不整脈もいつもより多めに出現。たぶん、毛が詰まったのかな?とのこと。この時点で私は、いつもの腹痛だろうとタカを括っていました(と言ってもごんたは一度しか腹痛になったことなかったのですが…)。病院では、補液と浣腸をしてもらいました。
15時10分。帰宅。すぐに小さめのうんことおしっこをし、アクアライト入りの水を80mlボトルから飲みました。
20時00分。投薬。ペレット10g、大葉、キャベツ、にんじんの葉。ペレットは一切口をつけず、野菜は少しずつゆっくりと全部食べました。
2021年5月30日。
8時00分。投薬。昨日18時以降からおしっこ、うんこ共に見ていません。体はよじらないが、丸まっています。水も飲みません。
8時30分。ペレットを一粒口の前に出すと、一口食べました。野菜も出しましたが食べず、水もお皿で出しましたが、飲みません。
10時00分。丸まっています。
11時00分。もう一度病院を受診しました。圧迫排尿をしてもらうと溶血した尿(緑色)が出てきました。血液検査で、肝機能が著しく悪くなっていました。獣医師によると「鬱帯から肝機能が低下するうさぎもいるし、もしかしたらエンセか(元々持っている)梅毒かもしれない。」ということで、エンセと梅毒疑いでどちらも薬で叩いてみることにしました。どちらも効かなかった場合は「死んでしまうかもしれません」と言われました。明日は病院が休診日で、その件について訊くと、10時頃なら見回りに来ているということで保険をかけておきました。この日も補液と浣腸を行いました。いつもならかかりつけの病院が休みなら、別の病院へ行っていたのですが、不安から先生に無理を言ったと思っています。
16時すぎ。帰宅。おしっことうんこを少量確認しました。アクアライト入りの水をお皿から飲みました。
19時00分。チモシーを少し食べ、水を飲んでいました。そのあとは丸まったままでした。
20時00分。投薬と夕ご飯です。ペレット10g、大葉、キャベツ、にんじんの葉。ペレットは一切食べませんでしたが、野菜は時間をかけてゆっくり完食しました。
20時40分。おしっこを確認し、緑色ではなくなりました。溶血が止まったんでしょう。
22時10分。ベッタベタでいびつな形だけど、うんこが出ました。お皿から水を飲みました。
23時00分。チモシーを食べました。おしっこ、うんこが確認できています。
昨日と違って良い調子になりました。やはりただの腹痛だったんじゃないかな、とまだ甘くみている私です。
<発症当日>
2021年5月31日。
8時00分。夜の間におしっこ、うんこしてない…?とりあえず、投薬。ペレット10gを完食しました。
ペレットも食べたし、調子は良さそうだし、仕事行こうかなぁとギリギリまで考えました。ただ、排尿便の確認ができていないので、もう1日くらい様子見で休もう!と判断。
9時00分。おしっこ。
9時30分。うんこ。ケージの外で犬の様に座っていました。
なんだ、やっぱり仕事行けばよかったな、と少し後悔。
10時00分。先生に「今日は大丈夫みたいです」と電話をしました。そして、私がトイレに席を立ったときに、ごんたの方からすごい音が聞こえてきました。何事かと思ってトイレから飛び出して、ごんたをみると、そこには横倒しになって四肢をピーンと伸ばし切って硬直したごんたがいました。そして首が大きく右に曲がり、反っていて、もがいていました。
私はかなりパニックになっていましたが、ごんたを抱っこして、ごんたと自分のパニックをとりあえず治める様に声をかけ続けました。その間も先生に見せないといけないと思い、動画を撮影しました。先生に電話して1分も経たないうちに、こんなことになるなんて予想もしていませんでした。抱っこしていると、ごんたは何度も発作が来ているのか、四肢が伸びようとして、私の腕の中を飛び出しそうになったり、ごんたもパニックになっていたので余計に暴れたり、暴れると首もねじれてしまって体ごと腕の中で回転しそうになりました。とにかく腕の中から逃げてしまって床で暴れてしまったら、骨折などの二次的な怪我を負わせてしまうと思いました。
10時5分 ごんたを抱っこしたまま先生に電話しました。すぐに病院へ行くことにし、キャリーの中にカーディガンを敷いてごんたを横倒しのまま入れました。タクシーで病院へ向かう中、タクシーの少しの揺れでごんたは発作を起こしやすく、ローリングしそうになりました。乗車中はキャリーを少し開けてずっと手で支えていました。
10時30分 ごんたは病院の診察台にいます。
<この章の終わりに>
これがごんたがエンセファリトゾーン症を発症するまでの出来事でした。前駆症状が腹痛だったのか、もしくは腹痛で全身のバランスで崩れて発症したのかは不明です。よく聞かれる「首を少し傾けていて」という症状はごんたには見られませんでした。いや、本当に直前、発症当日に水を飲むところでは見られていました(口元の水のつき方が左右で微妙に違ったから)。ただ、犬の様に座っていたりする場面では本当に普通でした。
あの日、もう1日様子を見て休んで本当によかったです。誰もいないなかケージの中で発症したら、どうなっていたのか、すぐに病院へ行くことができて本当によかったです。