エンセファリトゾーン症になっちゃったうさぎ〜1ヶ月まとめ

rabbit

↑この記事は上記の動画を元に作成しております。
 各日数でご覧になりたい場合は、個別のページがありますのでそちらからどうぞ。

1ヶ月のまとめ

発症前
 3日前:夜間から腹痛あり、プリンペランを投与。
 2日前:朝一に病院へ。脱水のため補液と浣腸、プリンペランを継続投与。
 1日前:状況は変わらず。朝一に再び病院へ。圧迫排尿にて溶血が判明。
  元々の疾患かエンセの可能性を疑い、違う薬をもらう。補液と浣腸。
  死ぬかもしれない、と伝えられる。

発症(1日目):朝、夜の排泄物なし。ペレットは食べた。水は皿から与えたが、右と左の口元で濡れている量が違うため不審に思う。朝10時に発作開始。座っているところから急に倒れ、強い伸展反応と斜頸、眼振、ローリングを確認。すぐに病院へ行く。キャリーの中でもローリングが激しいため、ごんたを手で支えた。
 病院にて:前日からエンセの薬の投与は行っているため継続。神経症状が強く、薬を追加投与。
 帰宅後:眼振、斜頸、ローリング、旋回、前足のつっぱり、後ろ足の脱力あり。キャリー生活となる。バスタオルを入れるも繰り返される発作の度に、跳び上がってしまう。陸に打ち上げられた魚。夜が深くなるにつれ神経症状が悪化。一晩中ごんたを抱っこし続ける。音、光、匂いどの刺激でも発作が誘発された。

2日目体力の回復を優先させるため、安定した姿勢を探し、4時間眠った。褥瘡予防のために反対向きにさせると呼吸状態が悪化、そのため同じ向きで高さを変えてあげること、抱っこを定時に行うことにした。体力を温存させたいため、ごはんも排泄もキャリーのなかで行う。ふやかしペレットを一口ずつ食べさせる。

3日目リハビリ開始。新たに右前後足の麻痺、体幹四肢失調を確認。感覚障害もあると思われた。筋緊張の亢進がみられたため筋緊張のコントロールを中心にROM訓練、免荷しながらの荷重訓練+筋緊張のコントロール訓練、柔らかい床面での荷重訓練、硬い床面での荷重訓練、眼振を確認しながらの頭部傾斜訓練を開始。夜ご飯時にはペレットは皿から食べられた。牧草も少量与える。

4日目:ペレット牧草から牧草に切り替えたが、ペレット牧草に戻す。キャリーを大きいものへ変更。歩行訓練開始。姿勢反射の減弱を確認。座れない、立てない、歩けない。斜頸、垂直眼振、右半身の麻痺、運動失調(姿勢の維持困難、企図振戦)、付随してのローリング、全身の筋緊張の異常、姿勢反射の減弱、筋力低下あり。夕方盲腸糞のなり損ない発見。姿勢維持訓練。その姿勢で頭部を動かす練習。体を支えてお皿から水を飲む練習。

5日目:セルフグルーミングできないため、ごんたの良い匂いが充満。ブラッシングしてあげるとその場でペロペロしている。飲水量の激減が続いていたため、アクアライトと野菜の導入。頭を前左右へ動かす練習。ペレットは通常の半量を食べるのに1時間。ぼーっとしている(症状のひとつと思われた)。右向きから起き上がる練習。

6日目シリンジと併用でインサイドディッシュドリンカーを使い始める。水分量の確保が行えた。自我が芽生えてきた。歩行訓練中にトイレに行こうし、排尿できた。キャリーから出て、いつもの部屋でごはんを与えてみる。スフィンクスポーズは維持できるが、ごんたが思った場所に行けないので、のたうち回り、お皿から遠ざかっていく。ペレットは全量食べられない。

7日目:通院日。体重が200g減少し、低血圧で採血不可。神経症状が強いため薬の追加。強制給餌の指示をもらう。

8〜10日目:体重のさらなる減少。一気に摂取できないため1日5回の食事とした。リハビリは体力の回復を優先させるため、維持を目的とし目標変更。盲腸糞なし。ペレットを増やしても5gしか食べられない。野菜を完全ストップしてペレットと強制給仕だけに絞りたいが、ごんたは野菜が大好きなので楽しみを奪いたくないと葛藤する。野菜は少しずつ減らした。寄りかかりながら少し動ける状態をキープできていたが、摂取カロリーが足りないので筋肉低下する。それでもごんたは自分で立ち上がろうとしていた。

11〜12日目食事を5〜7回にする。おやつもペレットに変更。左足のみでジャンプはできるが、着地はできない。ごんたは目に見えて落ち込んでいた。ごんたに確実に良くなっていると分かりやすく伝えるためにキャリーからケージに居住空間を変更した。動く距離が伸びるほどエネルギーも使う。この状態でエネルギーを使ってしまうことはよくなかったが、精神的に前向きに取り組んでほしいと願った。ごんたは目を輝かせていた。体重の減少は幅は確実に小さくなってきている。

13〜14日目:お腹の調子はまだ戻っていないが、エン麦、圧ペン大麦、アルファルファ、ラビットエンハンサー(総合栄養食)、ヘアボールリリーフなどの高カロリーのものを与え始める。ペレットは極みしか食べないので、子ウサギ用にしたいが保留。極み以外だとベロで押し返してしまう。盲腸糞が見られるようになる。拾って食べさせる。体重の減少が一旦止まる。リハビリではジャンプしたあとの着地の練習をさせる。

15〜20日目食事回数7回。ハーヴィケアを拒否するようになった。私の指定する量のペレットを食べられたらハーヴィケアは免除、食べられなかったらハーヴィケアを食べるという約束をする。何度も何度も伝える。部屋のトイレにもたれかからせると自分で盲腸糞を食べることができた。ペレットも必死で食べるようになっている。受診日に先生にごんたの頑張りを伝えて、ハーヴィケアを一旦なしにできないか提案してみて了承を得た。盲腸糞は毎日出るようになっていた。

21〜22日目ハービィケアを中止にしたことで体重減少あり。その分のペレットを増量。麻痺は改善傾向のため、失調症状にアプローチを開始する。粗大運動をさせるために「走る訓練」をプログラムに組み込む。はさみ足になりやすい。ケージ内のトイレの段差を自身では上ろうとしないため撤廃。右後ろ第4趾にソアホックと爪が折れた。ケージの外に出るときは靴下をはいた。

23日目:一回で食べられる量が増え、体重が増量し始めた。右の壁を利用しながら毛繕いができるようになった。しかし、動作はずり這い。リハビリにて、立ち上がり前に跳ぶことができた。盲腸糞が安定して排出されるようになり、内部から良くなっていると実感する。

24〜30日:1300gまで落ちた体重が1400g前後を維持できるようになる。食欲も少しずつ改善してきたため、分食を止め、朝晩だけに変更。1回の食事に朝2時間、夜3時間かかる。リハビリにて粗大運動の向上が認められる。走る・ジャンプするなどはコントロールが少しずつできるようになった。足の麻痺も改善傾向。そのため、体重のかけ方が変化し、ソアホックも改善。左半身の毛繕いは壁を利用して可能、右半身の毛繕いは私が支えれば可能。左の耳かきも可能。右の耳かきが麻痺のため行えない。ごんたはイライラしていました。

飼い主の感想

 私が脳外科のPTということもあり、ごんたのエンセファリトゾーン症は中枢性なんだろうと思いました。急性期からのリハビリもかなりシビアに行ったので回復が早かったと思います。正直、私が脳外科を専門とした理由は、必然だったのかもしれません。私の全力を出してごんたをサポートしました。