エンセファリトゾーン症になっちゃったうさぎ〜22病日目

rabbit

↑この記事は上記の動画を元に作成しております。

あらすじ

 2021年5月31日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんた。現在、投薬治療と体重増加が治療方針となっている。1日5〜7回の食餌とリハビリに励んでいる。そして、先日の検診にて現在飲んでいる薬を飲みきったら一旦終了となった。さらにペレットを食べられるようになったことで強制給餌の中止指示をもらった。

飼い主的、現在の方針

・体重の管理(目標1600g)
・できる限りペレットを食べさせる、新鮮な盲腸糞を食べさせる(自分で食べられないため)
・リハビリの継続
・鬱滞に注意(Ezの再発に繋がるため)

体重の進捗状況

6月19日(19日目)1398g
6月20日(20日目)1386g 減少
6月21日(21日目)1371g 減少

 どんどん減ってはきているが、ペレット20gは食べきれており、そのほかの野菜やエン麦、圧ペン大麦、アルファルファ、エンハンサーもしっかり食べきれています。ハービィケア分のカロリーがなくなったことで、体重の減少は仕方のないことだと思っています。そのため、次からはペレットの量を増量することにしました。牧草はまだ十分に食べれてはいません。

現在の症状と「走る」リハビリ開始

 病気をしてから、ごんたは失調症状が一番ひどく出ています。失調症状とは筋肉のコントロールがうまくいかない症状です。通常はただ座っている、ただ立っているだけでも筋肉が細かいコントロールをしているので、自然にゆらゆらせずに姿勢をとることができます。ただし、ごんたはその細かなコントロールがしづらくなっているので、常に姿勢はゆらゆらしたり、意図したところに体をもっていくことがとてもやりにくい状態でした。ごんたが思ったように体が動かず、意図しない動きになってしまっていました。これに加えて、右半身にも麻痺が出ているようでしたが、右前足は改善、右後脚も少しずつ改善が見られていました。
 そこで私は、そろそろ麻痺ではなく、失調症状についてのアプローチを本格化させようと考えました。失調症状には粗大運動の方が効果があります。粗大運動とは、体を大きく動かすような運動のことです。そこで私はごんたを走らせることにしました。足の麻痺が改善してきたことによって、少しずつ動くようになってきたため、訓練ができると思いました。実際にごんたを走らせてみると、右後ろ足は挟み足のようになりました。つまり、右の足を前に振り出す際に体の少し内側に着地していました。そのために右後ろ足の第4趾に体重が乗りやすく通常より負荷がかかることになりました。

ケージ生活に戻して良かったこと・悪かったこと

 少しリハビリから話は変わりますが、ごんたをキャリーからケージに戻して良かったことがありました。一つ目はごんたがとても喜んだことです。病気に対して、前向きに取り組めるようになりました。二つ目は空間が広くなったことで動く範囲が広くなり、どったんばったんと活発になりました。

 悪いこともありました。これが今後のリハビリに繋がっていく話になります。
 一つ目はケージにした際にトイレを設置しましたが、全く使えなかったのです。壁沿いに進めば乗れないこともなさそうでしたが、ごんたは全く使いませんでした。介助なしでは段差に上ろうとしなかったのです。そのため、ごんたと相談して撤去しました。ケージ外のトイレは自分で上ろうとしたり、上れる時もありました。しかし、ケージのなかではさっぱりでした。もはや上ろうという意志すら感じませんでした。二つ目は自分ではうまく動けないため、とてもドタバタしてうるさくなったし、いろんなところに体をぶつけていました。三つ目はケージの中のトイレを撤去し、排泄は主にトイレがあった右奥を私は想定していました。そのため、ケージの右側だけSUSUマットを敷かずにいたのです。そして、そこで走る練習も始めていました。

 とても迂闊であったと思います。ごんたはうまく動けないので、金網に自分の指を引っ掛けて体を支えていました。支える方の足はいつも倒れてしまう右足です。そして、走る練習で今までよりも右後ろ足に負担がかかっていました。そう、ごんたの右後ろ第4趾がソアホックになりかけていたのです。
 爪の部分が黒くなってしまっていて、爪が折れていました。少し前から爪の周辺が赤みがかっていたのは先生に相談していました。前回の検診ではなにも言われなかったため、二人とも見逃したか、その後で出来たのか。
 とにかくケージの全面を全てSUSUマットを敷き詰めて、爪でひっかけてバランスをとれなくしました。これ以上ひどくならないようにしなければなりません。マットを敷いたせいでごんたは立ち上がりにくくなってしまいましたが、仕方がありません。すぐに病院へまた行ったほうがいいだろうか考えましたが、出血はないし、爪が根本から折れているわけではなかったし、骨が折れている訳でもなさそうでした。また、昨日病院へ行ったばかりだったため、尻込みしてしまいました。そこで数日待って、様子見をすることにしました。現状では菌が入り込んで炎症が起きていることもなさそうでした。指も壊死しそうな感じではみられなかったです。

 実は以前も同じようなことが起きたことがありました。その時はごんたが超スピードで走って、スライディングをしながら家の中を遊び回っていた時でした。スライディングするようにうさぎの毛がコーティングされている訳ではないので、もちろん毛が少し薄くなり、その時はスプレータイプのパナズーを定期的に振りかけていました。

 今回はクリームタイプのパナズーを塗ることにしました。とりあえず、悪化しないようにパナズーを塗り、ケージ以外で過ごす時は靴下を履かせることにしました。靴下は椅子の足カバーを利用。大きさがわからなかったので、色々なサイズを買いました。履かせやすさを重視して大きい方を使いました。そのままだと脱げやすいので、上からマジックテープでとめました。マジックテープも足首だけでは、動いた時に取れてしまうし、自分でも脱いでしまいました。そこで、足首と土踏まずのところの二箇所でとめることにしました。二箇所で止めて走らせてみたら、なんと脱げずに走ることができました。ごんたも自分でも脱ごうとしていましたが、さすがに脱ぐことはできませんでした。これから毎日チェックして、少しでも酷くなりそうだったら病院へ行こうと思いました。

まとめ

 一難去ってまた一難。あれはソアホックの「なりかけ」だったと思います。とにかく傷ができてしまったら、またそこでエネルギー消費もするし、感染リスクも高まるし、リハビリもできないし、最悪細菌感染して足の切断もあるのではないかと次々に悪いことが頭の中に浮かんできました。本当はすぐにでも病院へ行くべきでしたが、正直、行ってきたばかりなのにまた行くとなると悪いなぁと思ってしまっていました。本当はすぐに行きべきです。なにかあったら大変です。「何でもなかった、よかったね」が一番いいはずですから。
 今回の「一難」は自らが起こしてしまったと言わざるを得ません。