↑この記事は上記の動画を元に作成・加筆しております。
あらすじ
2021年5月31日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんた。
体重増加のための食餌療法、動作改善のためのリハビリを行なっている。大きな動作を獲得してきているため、できる動作に応じて環境調整をしていく。
ごんたの体のために必要なこと
・体重の管理(現在1400g後半、目標1600g)
・リハビリの継続(残りの機能を活かせるようにする)
・生活環境の改善と見直し
動きとケージ内環境調整
今まで発症してから、「キャリーの中でタオルを用いて体を固定される」→「ケージの中でクッションだけ」→「ケージのど真ん中にチモシー」という経過を辿ってきた。少しずつ不必要なクッションを外し、スッキリしてきたため、いよいよトイレと牧草入れを準備した。
ごんたはケージの中でバタバタしながら動くので後ろ足の爪がなくなっていた。今まで置いていたわら座布団の少しの段差でごんたは起き上がれなくなっている。無理に起きあがろうとして、勢いをつけた結果、吸水ボトルや壁にぶつかりそうになった。そのため、わら座布団は撤去し、薄いランチョンマットの裏に滑り止めをつけて固定してみた。段差がなくなったので、ごんたは動きやすくなった。
トイレ事情
トイレを設置した。しかし、トイレに登るのが億劫なようでトイレの横で排泄。自分で上下運動ができるようにトイレはそのままにする。トイレでおしっこをしなくなってしまったので、ランチョンマットがびちゃびちゃになった。ランチョンマットから吸水マットに変えたものの、1日分の量は吸収できず、体が汚れるようになった。うさぎの体を濡れたままにしておくのは、皮膚病発症のリスクがあがるため避けたい。
ごんたはケージの中だけでなく部屋んぽ中にトイレに間に合わず、その周辺でおしっこをするようになった。本人はトイレまで行く意思はありそうだけど、いかんせん間に合わないし、トイレの段差に乗るのも一苦労。ということで、ペット用の吸水マットを購入。トイレの周りに敷いてあげると、ごんたは満足そうにそこで用を足した。
その日を境にごんたはケージの中でおしっこをしなくなった。ケージの中にトイレ入れてあるもののやはり段差を上ることがストレスのようだった。ごんたは一度決めると徹底的に意思を守り抜く男である。水分の摂取量は少なくなり、濃いおしっこをするようになっている。こうなると膀胱結石や膀胱炎が心配になる。脱水症状も起こる可能性もあった。
今月のリハビリ
ケージ内トイレの億劫さをなくすために、ジャンプする練習をすることにした。そのため、飼い主の上にジャンプする練習を組み込む。徐々に右後脚の力がついてきた。タイミングも落ち着いて行えば、アンバランスさはあるものの、使える足になってきた印象。毎日の首回りと肩甲帯周りのマッサージはかかさない。ごんたは後脚の使いにくさをカバーするために、前脚を酷使している。
この頃から、業務用牧草が入っている段ボールの上に乗りたがるようになった。以前は「牧草パークだよ」と言って、よくチモシー入りの段ボールに乗って牧草を食べていた。ごんたはジャンプ練習で自信がついていたためか、50cm程の段ボールの上に乗ろうとジャンプした。1mmもジャンプできずに後ろに転がっていった。残念すぎる。
定期検診の結果
9月初めの定期検診。移動のキャリーの中で踏ん張っていられるようになっていた。改善するところもあり、改善しないところもある。
実はこうたがこの月に2日ほど体調を崩した。薬も服用せずにすぐに治まる程度だったが、私がずっとごんたに頭を悩まされていることは知っている。こうたはこうたなりに気を遣ってくれている。あちこちに舐めてマーキングをし、最後には私の指まで舐めてきて「こうたに構ってあげないと!」と強く思った。いつもは噛んだり、自由気ままに塩対応するこうたなのに。
私はごんたの飼い主であり、こうたの飼い主。そして、ごんたとこうたと私で家族。こうたも9月初めに定期検診へ行き、上記の様子を報告した。そして、目のガビガビも気になっていたので目薬を処方してもらった。
まとめ
「うさぎの動きをよく観察すること、環境を整えること」
簡単に思えるけれど、実際にやってみるとかなり難しい。何度も環境変更をするが、うさぎが環境に慣れるまでに時間もかかる。すぐに感想をきくこともできない。それを補うのは、たくさん観察することで、言葉で返ってこなくても行動で示してくれる部分を見落とさないことだと思う。リハビリが進むに従って、まだまだ環境調整は必要になってくるだろう。私は「考えること」や「観察すること」がとても悩ましい時間だと感じる反面、とても楽しんでいる。根っからのリハ職だと痛感している。