↑この記事は上記の動画を元に作成しております。
あらすじ
2021年5月31日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんた。主治医の指示はないが、リハビリを開始する。休みをもらえた1週間の間に「半日留守番ができる」を目標に掲げ、今日も邁進する。
今日のやること
・リハビリの継続
・繊維を摂らせる
・自分で食べる練習をする
・歩く練習をする
うさぎのお腹を守る/うさぎの住む場所の変更
昨日は牧草を食べさせるためにペレット牧草(代用牧草)を少なめにしていました。そのせいで、うんこがさらに小さくなりました。お腹を壊してはいけないので、牧草の量は諦めて、ペレット牧草の量を増やして健康的なうんこをしてもらうことを優先させることにしました。
また、ライトキャリーからシェルターケージへ変更しました。シェルターケージは災害時の簡易ケージとして作られたもので、ライトキャリーに比べて広さがあります。変更した理由としては、前日ごんたが自分で少しなら動けるようになっていたこととごはんや牧草を置くスペースを確保したかったからです。
身体機能の現状とリハビリ
6月3日今日から歩くリハビリを開始します。どのくらい動けるのか、静的なものでは見えない部分を評価していきます。
午前のリハビリ。
全身をくまなく触って動かして、現状を把握します。筋肉が落ちてきていて、特にお尻が顕著でした。筋緊張が右の方が低く、姿勢反射が減弱しているようです。座らせるとすぐに右に倒れます。何かにもたれていない状態だとどんな姿勢でも右に倒れました。お腹とお尻を持って立たせました。立たせて前へ誘導します。右側の前後両方の足の動きが正常ではありません。麻痺しています。自分で動こうとすると、やはり全部右へ倒れてしまいます。一人では座っていられない、立っていられない、歩けない。これが現状でした。
麻痺は末梢神経症状では現れない、中枢神経症状で現れる=Ezが脳で悪さをしている
末梢神経は可逆的であるが、中枢神経は非可逆的である(末梢に比べると非常に可逆性が遅い印象/治りにくいし、後遺症が残る可能性あり)
内耳性のものではなく、中枢性なんだなぁと改めて感じました。この日の評価で、ごんたの体には斜頸、垂直眼振、右半身の麻痺、運動失調(姿勢の維持困難、企図振戦/対象物にブレずに行けない)、付随してのローリング、全身の筋緊張の異常、姿勢反射の減弱、筋力の低下があると判断できました。
ただし、私の評価はウサギに対するものではなく、限りなく人での経験に基づいたものなので確かではないかもしれません。また、この評価自体を「信じたくない」という気持ちが強かったです。
夕方。
ベッタベタのやわらかい大きなうんこを発見しました。盲腸糞のなり損ないでした。発症する前にお腹が痛くなって、そこから盲腸糞が出ていなかったので良い傾向だと思いました。お腹の方も少しずつ良くなっているようです。夕方のリハビリは、姿勢の維持と頭を動かす練習です。スフィンクスポーズでキープさせます。頭がまがっていました。数秒ごとにどんどん右にまがっていきます。その状態で牧草をはませました(下を向く練習/水を飲んだり、食べる動き)。何度も曲がっていくのを直しながら、牧草を食べてもらいました。
夜ごはん。ごはんはまだシェルターケージの中で食べさせました。ふやかしペレットでしたが、お皿から食べてもらいます。夕方に下を向く練習をしたのでできるはずです。なるべく口元に近い位置に皿を置きますが、少し位置が遠いと食べられません。皿の向こう側約2〜3cmくらいの距離でも食べられなくなりました。ただ、口元に向かって斜め下になっている方が食べやすいようで、ごんたは自分の前脚を使って皿の手前を押さえていました。いままでにみられなかった動きです。水はシリンジで飲んでいましたが、体を私が支えてお皿から飲むようにしました。眼振せずに下を向けるようになっています。口のまわりの毛繕いが舌でできるようになりました。そのくらい余裕が出てきたとも言えるでしょう。
夜のリハビリ。
私がお腹とお尻を支えて歩かせます。もうほとんどごんたは浮いていました。自動歩行反射のようになっていました。起き上がる練習もしました。横たわった姿勢からスフィンクスの姿勢になれません。頭をあげようとしても少し浮くだけで体がついてきませんでした。何度も起きて!と呼びかけます。何度も起きるように軽くタッピングしました。ごんたは右に倒れるとまったく起き上がれませんでした。左に倒れる分にはなんとか起き上がれます。やはり右半身が麻痺しているために、支えることができないようでした(四肢だけでなく、体幹も)。しかし、正しい姿勢をとらせるとキープはできるようになっています。
また、足裏を床につけてバランスをとる練習をしました。姿勢をキープできるようになってきたけど、だんだん右に倒れてきます。そして、横になってしまって、起き上がれなくなります。現実、倒れやすい方向からの起き上がりは習得しなければいけません。倒れない方向からいくら起き上がりができても、それは日常では使えないから。それでも、支えてあげれば、くしくしと左足での耳かきを行えました。
まとめ
全身の様子を見ながら、やりすぎないようにリハビリの負荷量を決めています。昨日と比べて、さっきと比べて、をたくさん積み重ねることでリハビリになります。日数が経っていくに従って、飼い主である私の方も冷静に物事を見ることができるようになってきました。悔いているのは、もっとうさぎの体について勉強すべきであったと思っています。