エンセファリトゾーン症になっちゃったうさぎ〜4ヶ月目

rabbit

↑この文章はこの動画をもとに加筆しています。

あらすじ

 2021年5月31日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんた。
 体重増加のための食餌療法、動作改善のためのリハビリを行なっている。大きな動作を獲得してきているため、できる動作に応じて環境調整をしていく。

ごんたの体のために必要なこと

・体重の管理(現在1400g後半〜1500g前半、目標1600g)
・リハビリの継続(残りの機能を活かせるようにする)
・生活環境の改善と見直し
・ごんたの希望を叶える

ごんたの希望とは

 9月8日。ごんたがホッピング(ハードルを跳び越えるアジリティ)を希望してきた。まさかと驚きつつ、ごんたに確かめてみる。ごんたの目はやる気に満ちている。怪我をしないか心配になりつつも、ごんたの希望を叶えるためにやってみることにした。
 1段をジャンプしてみると足が滑ってしまっていた。そのため、バーの下に滑らないようにマットを敷いた。綺麗に跳べば、転ばずに着地できた。適当に跳んでしまうと、マットがあっても着地がうまくできずに滑ってしまう。滑って転んでも、転ばずに着地できても、ごんたは誇らしげだった。おやつほしさに跳んでいるというよりも、跳ぶこと自体がごんたにとって何か特別な意味のある行動に見えた。病気後初めてのホッピングで2段のバーを跳ぶことができた。

希望を叶えた後の行動

 ホッピングを行った次の日。
 ごんたはこうたのケージの中に侵入した。もちろんやることは「匂いづけ」。牧草入れ、わら座布団、トイレの角。こうたのトイレに自分のおしっこをする。こういう時は段差も億劫ではないらしい。病気以前のごんたの余裕が垣間見れた瞬間でした。
 9月18日。ホッピングの練習は続く。ついに3段も跳べるようになった。ごんたにとって、ホッピングの持つ意味はとてもとても重要なことなのだろう。それこそ英才教育のように小さい頃からやってきたアジリティだから。

こうたとの関係性の変化

 こうたのケージ内に侵入し、ごんたが匂いづけを行ってから、こうたの反撃が始まりました
 今までは「大丈夫?」とごんたの体を舐めてあげていたが、おやつやごはんをごんたのお皿から取ったり、競い合って食べたり、ごんたが食べているものをごんたの口から引っ張って取ろうとするようになった。こうたはきっとごんたが良くなってきたことを感じていたのかもしれない。少しずつ前の関係性が戻ってきたのを感じる。これが果たしていいのか分からないけれど、いつまでも病兎扱いするわけにもいかない。ごんたが変われば、周りも変わらねばならない。

目標が達成されていく

 おやつも競い合って食べる毎日。ペレット牧草やオーツヘイなどの美味しい牧草を中心にあげる。そして、ごんたの体重は1530gになり、それまで上がったり下がったりしていた体重は、安定して1500g以上をキープできるようになった。そして、ついにごんたの足ダンを聞くことができた。ごんたはよくこうたを追いかけるようになった。逆も然り。

まとめ

 これまでずっと「ごんたのやりたいこと」をやっているように見えて、実は私がやりたいことやごんたにしてほしいこと、ごんたに必要だと思うことを押し付けていたのかもしれません。ごんたが自分からホッピングを希望した時、ADLからIADL(基本的生活動作から応用的生活動作)への広がりを感じました。まさかごんたに「もう少し先のリハビリをしよう」と言われる日がくるとは思ってもいませんでした。私もまだまだ成長していかねばなりません。