エンセファリトゾーン症になっちゃったうさぎ〜5ヶ月目

rabbit

↑この文章はこの動画をもとに加筆・作成しています。

あらすじ

 2021年5月31日にエンセファリトゾーン症を発症したうさぎのごんた。体重増加のための食餌療法、動作改善のためのリハビリを行なっている。ホッピングまでできるようになるが、精度はまだ低め。しかし、ごんたの好きなことをやる意義を感じていた。こうたとの関係性も病前に近づいてきている。

ごんたの体のために必要なこと

・体重の管理(現在1500g前半、目標1600g)
・リハビリの継続(ごんたの好きな活動を中心にして)
・ごんたのやりたいことをできる限り叶える
・動きやすいように環境の改善を行う

調子の良い日々

 先月から調子の良さをアピールし始めたごんた。それと共に動作自体が「転ぶこと」ありきになり、慎重さが減ってきた。のたうち回りながら移動している。また、転ぶことそのものに抵抗がなくなる状態だとリハビリの効果も低くなってしまう。そのため、畳に誘導することにした。場所によっては足を意識しないと転んで起きられなくなると教えた。歩く、しっかり止まるの練習を繰り返し行い、ごんたは「転ぶこと」ありきで動き回るのをやめた。練習をすれば着地もきっちり行える。しかし、やろうと思わないとできない。注意を払わないとできないなら、注意をしなくてもできるようにリハビリをするしかない。
 ケージ内の移動は、金網を使いながら足指に力を入れながらやっている。そのため、子ウサギに似た伸び方(鋭く尖っている爪)になっていた。

多少の違和感

 10月12日朝。違和感を感じた。ペレットの食べる速度がいつもよりも少しだけ遅いような・・・そんな違和感。その晩、ごんたは野菜を食べなかった。こうたは普通に食べているため、野菜のせいではないだろう。急に秋が訪れたこともあり、ただの腹痛だと思った。お腹の張りも感じない。排尿便はいつもと同じ。お腹が痛いポーズもしない。胃拡張とは考えにくいため、常備薬を飲ませた。飲ませるとすぐに野菜を食べ始める。そんなに早く薬が効くわけがない。しかし、時間をかけて全ての野菜とペレットを完食。体を冷やさないために、ヒーターで体を温めた。
 正直、病院へ行くべきか悩んだ。排尿便は同じ、お腹の張りはない、時間はかかるがごはんは完食し、ただただ何となく元気がない状態が続いた。

 14日。まだペレットをゆっくり食べている。排尿便もある。うんこも丸々としていて、半分に割ると中は繊維でふっくらしている。牧草も食べている。この違和感はなんだろう。
 15日朝。この日は飼い主は休日。ペレットは10分で完食。いつものペースに近づいてきた。しかし、日中にごんたが前足を不自然に伸ばして、お尻をべったりと床に着けて座っている。Ezの発作が起こった時の姿勢にとてもよく似ている。そして、何よりごんたの目はぼんやりと宙をみていた。

Ezの再発

 この日の夕方病院へ行った。お腹の張りはなく、歯も異常がなく、耳の中も綺麗で、異常はみられない。しかし、神経症状が前よりも強く出ている、と獣医師は言う。それはEz再発を意味し、薬が再開された。

飼い主の過信

 今まで調子が良い日々が続いていたことと「元気がない」以外に症状が見つけられなかったために、気がついてから病院へ行くまでに4日かかってしまった。人間の1日はうさぎの1週間と言われるように、4日かかったということは、ほぼ1ヶ月元気のない状態であったと言える。また、うさぎの耳は環境の温度に依存すると言われているが、ごんたの耳は数日間冷たく、逆にこうたはとても温かかった。本兎の体温は実際に測れなくても、どう感じているかは分かるのかもしれない。2週間の投薬の間、ごんたは少しずつ前の調子よさを取り戻してきていた。
 10月20日をすぎたあたりで、食欲が戻ってきた。
 10月後半には、私が横になっているとお腹にジャンプで乗るようになった。足ダンもした。まだたまに違和感はあるけれど、再発後だから仕方ないのかもしれないと思った。これ以上、処方される薬もないだろう。調子の悪い日はぼんやりし、転ぶ回数が増え、いざって移動していた。何がきっかけかは分からなかった

今月二度目の病院へ

 10月29日病院へ。このまま薬を続けるかどうかの相談をしにいった。違和感はあるけれど、あれから特段何か起きているわけではないので、薬は一旦中止にした。不安なら続けても良いと言われたけれど、薬のおかげで今の状態をキープできているのか、薬を飲んでもあまり変わっていないのかの判断は私にはできなかった。鼻先が赤いので、抗生剤は飲み切るように指示をもらう。左目は白内障になってきているらしい。もしかするとエンセのせい?
 少し前からごんたはいびきをかく。そのことも先生に相談。不自然な姿勢や極軽度の斜頸があることでかいているようだった。息苦しそうなら、もう一度先生に相談しようと思う。次の検診は2ヶ月後になった。

ケージのバリアフリー化

 10月最終日にケージのバリアフリー化を思いついた。ごんたは少し体調が悪くなると、ケージから転がり落ちるようになっていた。そのときの動画はこちら。

 まずはごんたの動きを確認。
 くしくしはひっくり返りながらやる。吸水ボトルにぶつかりながら、壁沿いに動いている。体が右側の壁から離れると転んでしまう。ケージから出るときは落ちるようにやり、入る時は歩幅の調整ができず、ジャンプできずにぶつかったり、ジャンプしすぎて奥の壁にぶつかったりしていた。
 低床ケージは引き出し式が少ないため、今使っているケージの出入り口を切り落とした。断面は触っても怪我をしないようやすりをかけた。こうして、出入り口の段差の解消を行なった。ごんたがケージの中にいる時は、切り落とした部分にマットを入れ、奥の衝突しやすい壁にもマットをいれた。ボトルの隙間に入れていたうさぎのぬいぐるみもマットを入れたことで固定できた。牧草入れの隙間にもぬいぐるみを入れて、空間ができないようにした。入口を開け放していると、壁がなくなるので方向転換はしづらくなったが、ドアを取っている時は基本的にケージではなく、部屋にいるので支障はないと思われた。

まとめ

 調子の悪さに慣れてきてしまうと、本当の調子悪さに目が向かなくなってしまうのかもしれません。「いつのもかな?」と思っているうちにどんどん時間が経ってしまいます。飼い主の「違和感」は飼い主にしかわかりません。病院へ行って何事もなければ良かったね、で済む話。しかし、どんなに慣れていても通院はストレスだと思います。そこをどう考えるのか、私もまだまだうさぎ飼いとして判断に迷うことが多くあります。答えは出ないかもしれませんが、自分が最善だと思う道をこれらの経験を通して、培っていきたいです。