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はじめに
男の子のうさぎを飼っていると直面する問題。
それは「去勢手術」をするかしないか問題。
この記事では、
・去勢手術はしたほうがいい?
・具体的な流れは?
・費用はどのくらいかかるの?
・手術前の準備や手術後のケアはどうするの?
という疑問に答えていきたいと思います。
この記事を執筆している私はうさぎを十数年飼育し、去勢手術も決断してきました。
そんな私の実体験を元に解説していきます。
去勢手術はしたほうがいいのか
獣医学的には推奨されていますが、どちらでも問題ないと思います。
去勢手術をするメリットとしては
・問題行動(スプレー、攻撃性など)を抑えられる
・将来の病気(精巣ガンなど)を予防できる
・望まない妊娠を防げる
一方、デメリットとしては
・手術で死亡する可能性がある
・問題行動が治らないケースがある
・繁殖できなくなる
・太りやすくなる
というものがあげられます。
元々攻撃性が強い「男の子らしい」個体では去勢手術をして、ホルモンの影響を抑えることで穏やかに過ごせるようになる可能性があります。この影響は多頭飼育をする場合、縄張り意識を低下させ、相手への攻撃を抑えることにつながります。海外では、多頭飼育をする上で必須と言われるほど、去勢手術は推奨されています。
とは言っても…
麻酔するし、死んじゃうこともあるから怖い…
多頭飼いする予定もないし、手術しなくていいよね?
というのが本音ですよね。
では、手術による麻酔での事故はどのくらいなのでしょうか。
グーグル調べによると…全体の2%。
それって多いの?少ないの?
ということを念頭に置いて、手術を考えている動物病院で質問してみましょう。
きっと信頼している獣医さんなら答えてくれるはずです。私が去勢手術を依頼した病院では数年にわたって事故をおこしていないということでした。また、去勢手術も週2〜3回行っているそうです。しかし、開腹手術ではないにせよ、手術は100%ということはありません。また手術が成功しても術後に合併症を起こすこともあります。それらを加味して、これらの数値が高いのか低いのかを決断する必要があります。
具体的な流れ・費用はどのくらいかかるの?
では、実際にどのような流れで行なっていくのでしょうか。
参考までに私が経験した流れを紹介します。
具体的な流れ
1、主治医に相談
→定期検診時に「去勢手術を考えている旨」を伝える
2、獣医師からの説明
→資料にて去勢手術のメリット・デメリット・リスク・流れ・金額など伝えられる
3、予約をとる
→電話でも予約をすることが可能
4、術前検査
→手術予定日1〜2週間前に手術ができるかどうか判断するために検査を行う
(検査内容は年齢によって違うが、身体検査、血液検査、X線検査など)
→術前検査の結果を説明される、手術をするかどうか・可能かどうかを話し合う
5、手術当日
→4で手術が可能と判断されたら、決められた時間にうさぎを預ける。
1日入院は基本的にない病院だったので当日にお迎えに行く(午前に預けて、夜にお迎え)
6、術後検査
→5のお迎えの様子を見て、1〜2週間後に術後の経過を見てもらう
抜糸が必要なら、抜糸をする
このような流れで行いました。
手術後は体調を崩しやすいため、飼い主の休暇を取得しておくなど、急な通院に備えての余裕をもった日程を組みましょう。参考に金額を載せておきます。
年齢7ヶ月。若年のため、追加検査なし。
術前検査:1万2100円
手術費用:3万2340円
術後検査:1100円
合計 4万4440円でした。
2歳以上で追加検査が必要となり、検査だけでも倍額の設定になっていました。
また、想定外の事象が起きた場合はさらに加算されていきます。
術前・術後のケアはどうするの?
ここでは実際に私が行なった準備やケアの一部を紹介します。手術は主治医にお任せするしかありませんが、術前術後のケアは飼い主が行います。
飼い主が行う手術前の準備
・体調・体重の管理
→肥満気味だと手術しにくい
→万全な体勢で手術に臨めるようにする
→元気な時の活動量、食事量(食いつき含め)、排泄物を観察する
・好きな食べものの把握
→術後の痛みで食べられなくなる可能性大。
→鬱滞回避のためになんでもいいから食べられるものを確保
→薬を服用させるためにシリンジ練習もしくは好きな野菜でカモフラージュできる可能性があります
・過ごしやすい空間の確保
→エリザベスカラーをつけたことで、牧草入れから牧草が食べられない!お皿型の吸水器から水が飲めない!ペレット入れからペレットが食べられない!ことが予想されます。牧草はとにかく山盛りにしてあげる。吸水器はノズルタイプ。ペレット入れは斜めに配置させました。
→最近ではエリザベスカラーをつけない病院もあるそうです。その場合は、傷口を触らないように注意する必要がある。
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飼い主が行う手術後のケア
・体調の管理
→傷口(術部)が開いていないか、出血していないかを目視にて確認。
→体温が下がりすぎていないかを確認。術後1〜3日はヒーターを完備。
→カラー装着時は適正についているか朝晩確認する
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・食事の管理
どのくらい食べられているかの確認
→手術前に準備しておいた空間で、牧草や水が自身で食べれるか飲めるかを確認。
→何を食べさせていいのか、主治医の指示に従ってください。痛みで食べられない場合もあり、鬱滞になりやすい(服薬指示が出ると思います)。何をどのくらい食べているのかの把握。排泄物の変化を観察。
→盲腸糞を食べられているかの確認。カラー装着で食べられないようなら、拾って食べさせてあげる。
・食欲が改善しない、体温が低下しているなどの様子が見られたら、病院へすぐに行けるように準備する。
おまけ〜うちの子の食事例
去勢手術当日(0日目)
手術後、渡しておいたペレットは食べていなかった。術中に麻酔が効きすぎて呼吸が停止した旨、お迎え時もぼんやりしている旨が伝えられる。帰宅して、ペレットと野菜を完食。まだぼんやりしている。エリザベスカラーを装着しているが、狭いところを通ろうとしてつっかえてパニックになる。ヒーターをつけてあげると自分で温まっている。
術後1日目
朝からペレット完食。牧草はいつもより少なめ。硬糞はやわらかめであるが、チモシーの摂取量が少ないことが要因と思われる。夜もペレット・野菜ともに完食。
術後2日目〜
その後も少しずつ牧草の摂取量が増えていく。
術後7日目
術後検査にて、傷口が塞がったためカラーを外す。
※この時、換毛期だったこともあり、カラーを外すと一気に毛繕いをし始めて、毛を飲み込んでしまうので鬱滞に注意するように言われる。すぐにブラッシングを行ったが、一晩でつながっている硬糞がみられた。引き続き体調の変化に注意して過ごした。このうさぎは若年齢だったため、ヒーターで本人自身が温まりに行かなくなったタイミングで取り外しました。
食事に関しても慣れた場所で、本来の食欲を発揮してくれ、成長期のうさぎらしい食欲を見せてくれました。野菜も好きな野菜を中心に、香りの強い大葉、パクチーなどの葉物野菜を中心に与えました。「食の回復」は「傷口の回復」に直結するものだと思っています。どのように体調を立ち上がらせていくかは普段のうさぎの性格なども考慮の材料になります。
まとめ
うさぎの去勢手術をするかしないかは飼い主の価値観に依存します。どちらを選択しても正解でも、不正解でもありません。私は今回「問題行動のない」うさぎに対して、多頭飼育をする側面から去勢手術をする決断しました。うさぎの生涯に関わることだからこそ、真剣に悩んで良い決断ができるように願っています。